最終更新 : 2003年8月12日

沙流川流域,2003年8月

台風10号による沙流川流域の被害調査概要報告(速報)

北海道開発土木研究所環境水工部河川研究室・環境研究室

1.調査概要

調査日時;
8月12日

調査員;
渡邊 康玄 河川研究室長,小川 長宏 研究員,安田 浩保 研究員
中津川 誠環境研究室長,村上 泰啓 主任研究員

現地調査箇所;


2.調査結果概要

2.1.二風谷ダム

ダムサイト上流の貯水池は,おびただしい量の流木で埋め尽くされている.(平成15年8月12日)
また,水の色はダムサイト上流部・下流部ともに褐色である.特にダムサイトから下流部を臨むと貯水池水位が高いにもかかわらず砂州の生成が認められる.このことから膨大な土砂流出が発生したことが推測できる.

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貯水池の湖面はおびただしい量の流木で埋め尽くされている(クリックで写真を拡大)



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ダムサイトから沙流川河口方向を臨む.右岸側に砂州が形成されていることを認めることができる(平成15年8月12日)(画面の上方向が下流.クリックで写真を拡大)










2.2.河道の状況

(a)沙流川 池売橋
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多数の流木が橋脚上流側に絡み付いているが,この橋梁では特に被害は受けていないようである(平成15年8月12日)(画面向かって左方向が下流.クリックで写真を拡大)
橋梁から下流方向を臨む.河道内の樹木は樹皮が剥けており,大量の土砂混じりの洪水流の流勢がすさまじかったことをうかがい知ることができる。しかし,これらは倒伏しているものの,流出には至っておらず,そのダメージはそれほど大きくないようである(平成15年8月12日)(画面向かって左上方向が下流.クリックで写真を拡大)

(b)沙流川 幌毛志橋上流右岸

流失した水田(画面右手は被害を免れた水田)と高水敷に残された流木(平成15年8月12日)(画面向かって右上方向が下流.クリックで写真を拡大)

horokeshi02.jpg 高水敷に残された流木.かなりの大木も多数含まれている.いずれの流木も枝葉はほとんどもぎ取られ,樹皮は完全に剥けきっている.(平成15年8月12日)(クリックで写真を拡大)









(c)額平川 貫気別橋(額平川と貫気別川の合流点付近)
nukibetsu02.jpg ヘリからの空中写真.(平成15年8月13日)この橋では,人道橋と車道橋が独立構造で平行して架けられている.人道橋は大量の流木のために大きく傾斜したが,人道橋が存在したために車道橋は表面上大きな被害を受けることがなかったように窺えた(画面向かって左方向が下流.クリックで写真を拡大)







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傾斜した人道橋と橋脚に絡み付いた流木群(平成15年8月12日)(画面向かって左方向が下流.クリックで写真を拡大)

















(d)額平川 アブシ橋
abushi00.jpg ヘリからの空中写真.(平成15年8月13日)この橋では,澪筋部に架けられた部分が流失した(画面向かって左下方向が下流.クリックで写真を拡大)








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流出を免れた床板端部から対岸を臨む(平成15年8月12日)(画面向かって左方向が下流.クリックで写真を拡大)










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橋脚周辺の流木群(平成15年8月12日)(画面向かって左方向が下流.クリックで写真を拡大)









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床板と欄干の上に堆積した土砂.洪水時は水位が床板や欄干程度まで至っていたと考えられる(平成15年8月12日)(画面向かって左方向が下流.クリックで写真を拡大)







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倒伏した河道内の植生と橋脚周辺の流木群.樹木はいずれも樹皮が剥がれている(平成15年8月12日)(画面向かって左方向が下流.クリックで写真を拡大)







(e)額平川左岸 芽生地区
memu01.jpg 空中写真(平成15年8月10日).小渓流から土砂が流出している(画面向かって下方向が額平川.クリックで写真を拡大)











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ヘリからの空中写真(平成15年8月13日).小渓流から土砂が流出している(画面向かって左上方向が額平川.クリックで写真を拡大)








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ヘリからの空中写真から土砂が流出した一帯は耕作地であったものと推測されるが,洪水後は土砂に覆われている.(平成15年8月12日)(画面向かって下方向が額平川.クリックで写真を拡大)





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流出した土砂に埋まった自家用車.流出した土砂の堆積厚は数10cmから1m程度に及んでいるものと推測される(平成15年8月12日)(クリックで写真を拡大)