北海道開発土木研究所における スマトラ沖地震およびインド洋大津波に関する対応

最終更新 : 2005年4月13日

スマトラ沖地震 2005

津波の河川遡上に関する調査研究 環境水工部河川研究室

本調査研究の一部は,科学技術振興調整費「2004年スマトラ沖大地震及びインド洋津波被害に関する緊急調査研究」 (研究代表者:海洋開発機構 末廣 潔)の補助を受けています.

大規模な津波よる被害域は,沿岸域のみならずその津波が河川に浸入した場合,陸域の奥部にまで及ぶことがある.特に,我が国の河川の下流域は河川改修によって直線化されているため,より上流地点にまでの到達が懸念される.今後,効果的な津波防災計画を策定するうえでも河川を遡上する津波の実態の把握は極めて重要である.その一方で,現在のところ,河川に浸入した津波の基本的性質すら十分に解明されているとは言い難い状況にある.北海道開発土木研究所では,2003年9月に発生した十勝沖地震津波の北海道太平洋岸の複数の河川への津波の浸入を契機に,河道における津波の挙動に関する研究を開始している.

2004年12月26日に発生したインド洋大津波においても各国の河川で津波が浸入し,内陸部でも許容し難い規模の浸水被害や橋梁の流出など種々の被害が発生した可能性が大きい.そこで,特に顕著な河川遡上が発生した河川を対象に津波の最長浸入距離や津波の浸入に伴い発生した最大水位を示す痕跡を収集して,これらの資料に基づく数値シミュレーションを行い河川に浸入した津波の力学機構の解明を目指す.

The Asian tsunami, triggered by the 2004 Indian ocean earthquake, ascended in many rivers along Indian Ocean countries. The districts along the river were stricken by the tsunami ascending in river. In this research program, the flood marks of tsunami in rivers, flooded areas, sediment transport, and tsunami-struck structures as bridge and levee, will be surveyed. The kinematics phenomena of tsunami in river will be understood based on the survey data.

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